花蘇芳
たくさんのいろいろな葉に囲まれて顔を出していた花蘇芳。
濃い赤紫が枝にびっしりついているのが印象的です。
「蘇芳」という色は平安時代の十二単などの重ねる衣装の中で
よく使われていました。
「襲ね」(かさね)ることによって微妙な新しい色味が浮き上がってくる・・・
おしゃれなそして贅沢な感覚ですね。
本で見る蘇芳色は、茶に近い赤い色です。
この花とは異なるように思って調べてみたら、蘇芳という木の染め汁が
この色に似ているのだとか。
媒染剤で微妙に色合いが異なってくるようです。
日本の色の名前の付け方は植物そのものの名や
「浅葱」「深川鼠」「朽葉」などのように奥深い感性からつけられたものまで。
心惹かれる言葉の数々です。
色見本のような春の花たち、言葉もいっしょに楽しみたいものですね。
by machimemo
| 2006-04-05 06:58
| 草花に寄せて